【漫画描いてみた】県職員七不思議 「第3話 書類決裁」

去年から新都社にて漫画を描いている。
今回は第3話の紹介である。

公務員の仕事のやり方は、職員が「起案」を行い、同じ所属の職員にハンコを押してもらい承認をもらうという流れだ。
下記のような公務員のあらゆる仕事は、担当者が起案文書を作成して、下の役職の人から上の役職の人に順々に回覧し、一人一人承認していき、決裁者(課長や部長など)が承認すると「決裁が下りた」ということになり、そこではじめて仕事を進められるのである。
■仕事の例
・依頼文、通知文を送付する
・他の機関(国など)の調査に回答する
・予算の執行
・補助金の交付
・委託業務の執行

起案文書を回していく中で、上司などから資料の修正が入ることもよくある。(修正箇所にはだいたい付箋が貼られている)
そのせいで仕事のスピードが遅くなり、上司からは「ちゃんと調べて(考えて)から回せ」と叱られる。
そんな公務員あるあるを描いたのが、今回の話の内容である。
主人公の越沢が業務委託設計書を回覧したのは良かったが、総務課の予算経理担当の泉ちゃんにチェックされ、付箋を付けられて戻される、といった内容だ。
不備がある文書を起案する越沢は言わずもがな、最後に「早めに直してね」なんて言う上司も承認して回しており、同じグループの誰もが文書の不備に気付いていなかった、というのがこの話のオチでもある。
また、文書を総務課に回すと、泉ちゃんはすぐに不備に気付き指摘してくれる。
公務員の仕事能力は、この書類チェックにも反映される、と思う。
つまり泉ちゃんはデキる女なのだ。

公務員として10年以上働いた自身の経験から、公務員に必要なスキルを記しておく。
書き出してみると、なんか普通だが、これらに尽きるんじゃないかな。
・分かりやすい書類を作成する能力
 書類を作成する際、まず初めに上司に確認してもらわなければならない。
 誰にでも分かりやすい書類 ≒ 上司にOKをもらいやすい書類
・分かりやすく説明する能力
 住民対応や地元説明会などでは、誰にでも分かりやすく説明する能力が必要とされる。
 上司にも同様である。分かりやすく嚙み砕いて説明できる人物が評価される。
・誰とでも分け隔てなく話せる能力
 公務員は色々な人と話す仕事である。
 同僚、部下、上司、住民と、誰とでも分け隔てなく話せる人物が評価される。
・自力でいろいろ調べる能力
 公務員という職業は「何でも屋」であるとも思える。
 公務員は数年ごとに異動があり、それまでと全く異なる部署に異動し、
 仕事を1から覚え直さなくてはいけないこともある。
 そんなときに必要となるのが、自力でいろいろ調べる能力だ。

…最後に、公務員の仕事のコツを記した書籍情報を貼っておく。
いろいろ書いたが、自分もまだまだ若輩者である。勉強しないとな~。

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