本屋のある風景(汽水空港、倉吉ブックセンター、蟲文庫)

最近、本屋巡りにハマっている。
本屋独特の店内の雰囲気が昔から好きなのである。

今回は知る人ぞ知る本屋を3店巡ったので紹介したい。

汽水空港(鳥取県東伯郡湯梨浜町)

まず1店目は「世界に幅と揺らぎあれ」というキャッチコピーの『汽水空港』(鳥取県東伯郡湯梨浜町)である。
鳥取県東伯郡湯梨浜町の東郷湖東郷湖のほとりにある、ゆったりとした時間が流れる書店である。
売られている本は、「今から200年後の人が読んでも胸に刺さるだろうな」と店主が感じた本を選んで置いているそうで、何故か俺の心をグッとつかむ本ばかりである。
ZINEなど、他の書店ではなかなか見ることのできない、個人が書かれた本もある。

店内にはカフェも併設されており、汽水空港の「幅と揺らぎ」のある贅沢な時間を満喫することが出来る。
店主のモリテツヤさんは、2011年に鳥取へ移住し、2015年から汽水空港を開業したとのこと。
また、近々町議会議員に立候補するらしく、パンフレットを頂いた。凄いバイタリティである。
自分は県外の人間ではあるが、陰ながら応援したいと思う。

汽水空港

倉吉ブックセンター(鳥取県倉吉市)

鳥取県倉吉市の白壁土蔵群の近くをぶらぶら歩いていると、古民家の入口に「本」の看板がある。さらには、美少女の等身大パネルまである。

倉吉ブックセンター

ここは、「倉吉ブックセンター」だ。
店内に入ると、古民家風の内装であり、本とのコントラストが実に良い。
ついつい本に手を伸ばし、買ってしまう自分がいる。

店内には店主こだわりの本のほか、料理本の隣に哲学書があったり、絵本があったりと、実に様々な本が売られている。
店主の円谷さんは書店の空間づくりや、仲卸を通さない個人出版から本を仕入れるほか、個性あふれる本の装丁を手掛けている。そのオリジナルの装丁本は「ゆずるぼん」と名付けられ、界隈に広まっている。
また、装丁にとどまらず、毛糸ミシンでのチャリティグッズの制作など幅を広げている。

ちなみに、店入口の美少女の等身大パネルは、倉吉市のキャラクターバンドコンテンツ「ひなビタ♪」のキャラクター『霜月凛(しもつきりん)』である。
街はずれの古本屋「霜月書林」の娘で父親と二人暮らしの女子高生という設定だ。
そう、倉吉ブックセンターは、ひなビタ♪の霜月書林の聖地ということになる。

蟲文庫(岡山県倉敷市)

活気があって、少し落ち着いた町が好きだ。
そんな町の1つが、岡山県倉敷市である。

倉敷市には、壁の蔵屋敷、なまこ壁、柳並木など、趣ある景観が楽しめる倉敷美観地区があり、伝統的な建物が作り出す町並みや、倉敷川沿いのレトロモダンな風景が、世界中の人を魅了し続けている。

この倉敷美観地区の一角にある本屋が、店主の田中美穂さんが経営する「蟲文庫」である。

ここは、倉敷の美観地区の古い町並みに溶け込む、築100年以上の民家を改装した古本屋さんだ。
自然科学と純文学、社会系の本が強く、店主と親交のある作家や出版社の新刊書籍、CDも販売している。
また、店主の田中さんは苔の愛好家で、その楽しみ方をまとめた『苔とあるく』のほか、蟲文庫の日常を綴った『わたしの小さな古本屋』などの田中さん自身の著書も置いてある。
店内にはゆったりとした時間が流れ、裏庭には時おり近所の猫も顔を出す。
店内があまりにも味があり、特に裏庭の景観がとても素敵だったため、許可を頂いて撮影させてもらった。
また機会があれば、ぜひ来店したい。

蟲文庫の風景 本好きにはたまらない景観だ

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